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特別展「はにわ」(東京国立博物館)開幕レポート。人々に愛される「はにわ」とは何者か【6/6ページ】

第5章「物語をつたえる埴輪」/エピローグ

 第5章「物語をつたえる埴輪」は、複数の人物や動物などを組み合わせて何かしらの物語を表現する。本章では、こうした群像劇の一部を切り取り、それを紹介している。

展示風景より、第5章「物語をつたえる埴輪」
展示風景より、左から《家形埴輪》(4世紀)文化庁(大阪府立近つ飛鳥博物館保管)、《家形埴輪》(5世紀)東京国立博物館蔵

 表情で威嚇する、四股を踏む、鷹を飛ばす、ひざまずくといった埴輪たちの仕草は、当時の人々が何を重んじ、何を願ったのかをいまに伝え、連綿と現在まで続く人類の営みを感じることができるだろう。

展示風景より、第5章「物語をつたえる埴輪」
展示風景より、左から《埴輪 ひざまずく男子》(6世紀)大阪歴史博物館保管、《埴輪 ひざまずく男子》(6世紀)文化庁(群馬県立歴史博物館保管)

 エピローグでは、江戸時代以降の埴輪への関心の高まりを取り上げる。俳優や小説家といった著名人が愛した埴輪や絵画のモチーフとして知られる埴輪、ゆるキャラのモチーフになった埴輪などを紹介することで、日本人の埴輪への親しみを改めて知ることができる。

展示風景より、右が《埴輪 両手を挙げる女子》(6世紀)東京国立博物館蔵

 古墳時代を通して様々なバリエーションが生み出された埴輪を、一堂で見比べてその奥深い世界に触れることができる展覧会となっている。

編集部

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