• HOME
  • MAGAZINE
  • NEWS
  • REPORT
  • 「建物公開2024 あかり、ともるとき」(東京都庭園美術館)開幕…

「建物公開2024 あかり、ともるとき」(東京都庭園美術館)開幕レポート。旧朝香宮邸でアール・デコの「光」を味わう【2/4ページ】

 続く大客室と大食堂はアール・デコの粋が集められた空間だ。大客室では、天井からはルネ・ラリックによるシャンデリアが室内を照らし、アンリ・ラパンによる壁面デザインや、ガラス工芸家のマックス・アングラン作のエッチング・ガラス扉など、至るところが装飾で彩られている。

展示風景より、ルネ・ラリックによるシャンデリア《ブカレスト》
展示風景より、大客室のエッチングが施されたマックス・アングランによるデザインのガラス扉
展示風景より、暖炉に置かれたテーブル・ランプ。ガラス製の傘はフランスの老舗工房ドーム製、スタンド部分はルイ・カトナによるデザイン

 そして、大食堂へ。壁面がイヴァン=レオン=アレクサンドル・ブランショのレリーフで彩られ、ルネ・ラリックによるシーリングライト《パイナップルとざくろ》が部屋を照らす。アール・ヌーヴォー期のジュエリーのスタイルを確立した第一人者であるラリックのシャンデリアをはじめ、植物などの有機的なモチーフを取り入れたデザインと、幾何学的でシンプルなアール・デコ様式との融合が旧朝香宮邸を特徴づけていることが、この大客室と大食堂で感じることができる。

展示風景より、大食堂
展示風景より、大食堂に設置されたルネ・ラリックのデザインによるシーリングライト《パイナップルとざくろ》
大食堂に展示されたフランソワ=エミール・デコルシュモンによる鉢(1925頃)

編集部

Exhibition Ranking