これまで「LYURO 東京清澄」「KUMU 金沢」など、各地でリノベーションホテルを展開してきた「THE SHARE HOTELS」。その8号店となる「KAIKA 東京 by THE SHARE HOTELS」が7月15日、墨田区本所にグランドオープンする。
築54年の倉庫ビルを再生した「KAIKA 東京」は73の客室を持ち、「THE SHARE HOTELS」のなかでも最大規模。宿泊人数によらず室料は一定で、ロフトや畳を用いた多人数でも泊まれる間取りを採用している。
そして最大の特徴は、元駐車場の地下1階と1階の共用部につくられた、美術作品を公開保管する「アートストレージ」(収蔵庫)だ。
温かみのある客室とは反対に、工業素材のフェンスを用いて無機質で硬質にデザインされたアートストレージ。展示としてではなく、アトリエの片隅に置かれているかのように、空間に溶け込む作品の数々を見ることができる。
地下1階のストレージは宿泊者専用のラウンジと隣接しており、CLEAR GALLERY TOKYO、KOSAKU KANECHIKA、NANZUKA、VOILLD、Yoshimi Arts、YUMIKO CHIBA ASSOCIATESの6ギャラリーが入居する。
1階のストレージには日本茶やカクテルを楽しめるバーが併設され、宿泊客以外も利用可能。またエントランス横の「STRAGE 1」では、現在オープン記念展として舘鼻則孝展「FORM AND COLOR」が開催されている。ここでは今後も、ストレージを利用するギャラリーによる企画展やアートイベントを行うという。
加えて館内のいたるところには、舘鼻と秋元雄史(東京藝術大学大学美術館長・教授/練馬区立美術館館長)が審査員を務める「KAIKA TOKYO AWARD」の受賞・入選作品を設置。235の応募のなかから選ばれた16作品は、約2年間収蔵・展示される。
美術作品の「裏側」に触れることのできる「KAIKA 東京」。快適な宿泊とともに、新たなかたちのアート鑑賞を楽しんでみてはいかがだろうか。