日本屈指の工芸都市・金沢。藩政期から400年以上にわたり、茶の湯、禅、能楽、謡などが街なかに浸透し、今もなお暮らしの中に伝統文化が息づいている。2009年には、その価値が認められ、ユネスコの「創造都市ネットワーク」のクラフト分野に世界で初めて認定された。
近年、日本の工芸が独自のファインアートとして世界的にも高い評価を受けるなか、金沢で新たなアートフェアがスタートする。「工芸の新しい美意識や価値観を『KOGEI』として世界に発信する」ことを目指すこの「KOGEI Art Fair Kanazawa」は、日本初の工芸をテーマとした定期開催のアートフェアとなる。
会場となるのは、「金沢の文化を未来へつなぐサロン」として今年8月にオープンしたホテル「KUMU 金沢-THE SHARE HOTELS-」。国内外の29のギャラリーが参加し、新進気鋭の若手から世界各国で活躍する著名作家まで約150名の作品を出展。陶磁、金工、染織、漆、ガラス、人形など、伝統工芸から現代工芸まで幅広い作品が並ぶ。
伝統を受け継ぎながらも進化を続ける新しい「KOGEI」。出会い、買うことでさらに深まるその楽しみを、世界に認められた工芸都市・金沢で堪能してみてはいかがだろうか。