映画もアートも楽しめる。
「京都国際映画祭2017」がこの秋開催

「京都映画祭」の伝統と志を引き継ぐ「京都国際映画祭」が今年で4回目の開催を迎える。「京都三泊四日。」をキャッチコピーにした今回の会期は10月12日〜16日。映画だけにとどまらない同芸術祭の見所とは?

イチハラヒロコ アートタクシー 制作=エコガレージ

 京都国際映画祭は「映画もアートもその他もぜんぶ」をテーマに、2014年から毎年開催されている京都でもっとも大規模な映画祭。映画だけでなく、映像表現やアートなど、「あらゆるクリエイターが表現できる場」として開催されており、前回のアート作品展示は約360点に及んだ。

 今年もこのアート部門は健在だ。「生生流転」(すべてのものは絶えず生まれては変化し、移り変わっていく)をテーマに、元・立誠小学校をはじめ京都府立植物園、京都駅ビル、京都芸術センターなど市内各所で展示やパフォーマンスが行われる。

 元・立誠小学校では、日本のアニメーション100周年を記念し、『有頂天家族』や『劇場版 薄桜鬼 第一章 京都乱舞』といった、京都を舞台にした作品の背景美術などを中心とした制作資料を展示。めったに見ることができない貴重な資料が見られるチャンスだ。

 また京都府立植物園では、2015年に「岡本太郎現代芸術賞」で岡本太郎賞(通称・TARO賞)を受賞した木崎公隆・山脇弘道からなるアートユニット・Yottaによるパフォーマンス《穀(たなつ)》を展開。戦時中、人々の空腹を満たすために製作された「ポン菓子機」をモチーフに、「大砲型ポン菓子機」を積載した車両からポン菓子を生み出す。

Yotta 穀 © Yotta

 なお、10月31日まで京都市内では文字を使ったインスタレーションを行うイチハラヒロコによるオリジナルラッピングタクシーが運行。乗車にはオリジナルのアートカードがプレゼントされるので、ぜひこの機会に乗ってみてほしい。

 前回は延べ28万人を動員し、映画やアートなど多分野を一挙に楽しめる映画祭として、着実に存在感を増している「京都国際映画祭」。今年はアニメ部門の新設や、又吉直樹原作のベストセラーを映画化した『火花』(監督=板尾創路)のワールドプレミア上映など、注目の映画も多数ラインナップされている。秋の京都で「三泊四日」の会期を存分に楽しみたい。

編集部

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