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西村有らが記録更新。サザビーズNY新拠点の2セールで、総額約1098億円を記録【3/3ページ】

 さらに同セールでは複数の作家がオークション記録を更新した。今年5月にデイヴィッド・ツヴィルナー所属となった西村有による《thicket》(2020)は、予想を大きく上回る競り上がりを見せ、56万ドル(手数料込み71万1120ドル/約1億1055万円)で落札。今年5月のサザビーズで記録されたレコード40万6400ドルを大幅に更新した。

西村有 thicket 2020

 また、セシリー・ブラウン《High Society》(1997-98)は800万ドル(手数料込み980万ドル/約15億2400万円)で落札され、600万ドルの最高予想落札価格を超えて新記録を樹立。そのほか、アントニオ・オバ、ノア・デイヴィス、ジェス、ロバート・アリスらもこれまでのオークションレコードを更新している。

セシリー・ブラウン High Society 1997-98

 同日の前半には、別記事で詳報したレナード・A・ローダー・コレクションのセールが行われ、総額5億2750万ドル(約820億円)を記録し、全ロット落札となる「ホワイト・グローブ」を達成。グスタフ・クリムト《エリザベート・レーデラーの肖像》は2億3630万ドル(約365億円)で落札され、サザビーズ史上最高額を更新した。これら前半の勢いが、後半の現代アート部門にも強い活気をもたらした。

 サザビーズCEOのチャールズ・F・スチュワートは次のようにコメントしている。「今回のイブニングセールは歴史的成功でした。サザビーズ史上最大の売上を記録し、最高額の作品も生まれました。新本社ブロイヤーでの華々しい船出となったことを誇りに思います」。