ブロックチェーンデータ会社のChainalysis社の最新レポートによると、2021年のNFTの取引総額は409億ドル(約4兆7100億円)だったという。
同社が昨年12月に発表したレポートによれば、昨年1月21日〜10月21日までのNFTの取引総額は「少なくとも269億ドル(約3兆1000億円)」だったという。最新の数字を報じたフィナンシャル・タイムズは、イーサリアム以外のブロックチェーンで鋳造されたデジタルコレクティブルも含めれば、取引総額はさらに高くなると指摘している。
同レポートによれば、昨年2月から11月にかけて、36万人のNFT保有者が270万個のNFTを保有。そのうちの約9パーセントの保有者が市場価値の80パーセントのNFTを保有しており、NFT市場も伝統的な美術市場と同様に少数のビッグプレイヤーによって支配されていることがわかる。また、膨大な数の個人投資家がこの市場に参入しているものの、1万ドル(約120万円)以下の小口取引が市場の75パーセント以上を占めているという。
アート・バーゼルとUBSが昨年発表したレポートによれば、2020年の美術市場の規模は641億ドル(約5兆4720万円)と推定されており、NFTの市場規模が伝統的な市場の規模に近づけていることがわかる。クリスティーズとサザビーズでも、昨年のNFTに関する取引額がそれぞれ約1億5000万ドル(約172億円)と1億ドル(約115億円)を記録している。
いっぽうで、調査方法によってNFT市場規模の推計値は異なる。NFTの販売状況を調査するDappRadar社のデータによれば、昨年NFTの取引総額は220億ドル(約2兆5000億円)だったと推測されているものの、2020年の1億ドル(約115億円)と比べると、その爆発的な増加傾向は明らかになっている。