世界的な決済技術を提供している企業・Visaが、アメリカのアーティスト・デュオ「Larva Labs」によるNFT作品《CryptoPunks #7610》を約15万ドル(約1650万円)で購入した。
「CryptoPunks」とは、Larva Labsが2017年に公開した1万個の24×24ピクセルの8ビット画像のNFT。そのうち男性が6039個、女性が3840個。加えて、緑の肌のゾンビや猿、エイリアンなども存在する。このシリーズは、今日のクリプトアートムーブメントの始まりとしても評価されている。
今年5月にクリスティーズ・ニューヨークで開催された21世紀美術イブニングセールでは、同シリーズから9つのパンクが出品され、最高予想落札価格の2倍近くとなる約1696万ドル(約18億5000万円)で落札。また、Larva Labsのウェブサイトによると、同シリーズはこれまで合計約8億5500万ドル(約940億円)の売上高を記録しているという。
Over the last 60 years, Visa has built a collection of historic commerce artifacts - from early paper credit cards to the zip-zap machine. Today, as we enter a new era of NFT-commerce, Visa welcomes CryptoPunk #7610 to our collection. https://t.co/XoPFfwxUiu
— VisaNews (@VisaNews) August 23, 2021
今回Visaが購入したのが、モヒカン刈りで口紅と緑のアイシャドーをした女性のパンク。同作を購入した背景について同社クリプト部門の責任者であるクイ・シェフィールドは、「私たちは、商取引や決済の歴史に精通した企業だが、未来にも目を向けている。今回のCryptoPunkの購入で、私たちは最初に足を踏み入れた。これは、この分野における当社の取り組みの始まりに過ぎない」と述べている。
また、シェフィールドは「NFTが小売、ソーシャルメディア、エンターテインメント、商取引の未来において重要な役割を果たすと考えている」と話す。NFTに関するクリエイター、コレクター、アーティストへの支持を表明し、今後は「この成長中のコミュニティと協力して、様々な場面でNFTを利用できるようにしていきたい」としている。