2017.11.2

国立西洋美術館がロダン一色になる。ロダン100回目の命日に特別上映会が開催

1917年11月17日にこの世を去った巨匠、オーギュスト・ロダン。その100回目の命日を記念し、東京・上野の国立西洋美術館がロダン一色となる特別イベントが開催される。

本館投影イメージ
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 近代彫刻の祖、オーギュスト・ロダン(1840〜1917)の没後100年となる今年。日本では、パリのロダン美術館全面協力のもと映像化された映画『ロダン カミーユと永遠のアトリエ』が11月11日より公開されるなど、メモリアル・イヤーを飾るイベントが予定されている。

 そんななか、ロダンの代表作のひとつである《地獄の門》を常設展示している国立西洋美術館では、その制作過程を紐解く日本初公開の映画『ディヴィノ・インフェルノ―そしてロダンは《地獄の門》を創った』(監督=ブリュノ・アヴェイヤン)の特別無料上映会が行われることになった。

 1880年に、建設予定のパリ装飾芸術美術館の門扉となる大型彫刻の注文を受けたロダンは、ダンテの『神曲』「地獄篇」を題材に、《地獄の門》の制作に取りかかった。

 今回初公開される映画は、ロダンが生涯を通じて取り組み続けた大作《地獄の門》の創造の道のりを、横浜トリエンナーレへの出品で日本でも知られるミルチャ・カントルらアーティストたちの参加を得て、美術、ダンス、音楽、詩、文学を交差させた幻想的なヴィジョンでたどるもの。今年、ロダン没後100年を記念する大回顧展を開催したパリのグラン・パレのホールでも上映された作品だ。

 なお、イベント当日の17時からは、ル・コルビュジエの建築作品として世界遺産に登録された本館の壁面に作品の予告編を投影。 《地獄の門》や《考える人(拡大作)》などロダンの彫刻とともに、映像を鑑賞できる特別な空間となる。

本館投影イメージ