納期や時間の壁があるなかで、テート・モダン、アーティスト、ユニクロの3者間が納得しながら進めるために、色やデザイン表現を追求したと担当者は振り返る。大判デザインは、生地にインクが固着したようなプリントだと着づらいため、可能な限り柔らかい風合いになるようにこだわって表現。アートに忠実に、複雑な色再現は何度も微調整を重ね、理想の発色を追求したという。



ユニクロの新宿2店舗では、それぞれ集客力の高いエリアに専用ディスプレイをつくり、一日あたり数万人の目に触れる見せ場を設計した。さらに伊勢丹ウィンドウでは、今回のTシャツをアートとしてディスプレイ。本来ユニクロの商品とコーディネートを組み合わせたディスプレイが一般的でありながら、今回はアート作品をそのまま取り入れ、グラフィックと映像のみで構成し、アートとファッションを一体化して見せている。

「アートが持つ自由さと表現の可能性。そこに込められたアーティストの意思やメッセージを、普段着で楽しんでもらいたい」と担当者は語る。近くのユニクロでUTをきっかけに好きなアーティストを見つけたり、数多くのコレクションの中からお気に入りのUTを選び、自分の個性を表現できたりと「あらゆる人の生活をより豊かにするための服」を届けることが、ユニクロならではの切り口だ。担当者は、「これからも様々なアートの魅力をさらに多くの人に届けていきたい」と、今後の展望を語った。


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