ガブリエル・マングルに「新しい視点」賞
ガブリエル・マングル(1971年フランス海外県レユニオン生まれ、ブルターニュ地方ロクミケリック在住)は、ドローイング、写真、立体、アーカイブを用いた詩的なインスタレーションで知られる。人間関係や権力構造、文化、アイデンティティをテーマに、視覚と感覚の境界を問い直す作品を展開。観客に対し、作品を通じて独自の物語を紡ぐ余地を残しながら、多層的な解釈を促す。
とくに2018年にCité des Arts de La Réunionで開催された個展「H.O.C(Hypothèse de l’objet en creux)」(直訳すると「空虚な物体の仮説」の意)では、特に奴隷制や移民に関連する感情的な側面を探求した。事実ではなく感情的な物語を通じてこれらのテーマを描き、見る者に不安や奇妙さを引き起こすことで、歴史的な出来事の背後にある人々の経験を反映させる。

© Alix Frégier

© Gabrielle Manglou / 2018