ミウッチャ・プラダがプラダ財団ディレクターに正式就任

1993年にミウッチャ・プラダとパトリツィオ・ベルテッリが創設した文化団体であるプラダ財団。そのディレクターとしてミウッチャ・プラダが正式就任したことが発表された。

ミウッチャ・プラダ Photo Brigitte Lacombe

 1993年にミウッチャ・プラダとパトリツィオ・ベルテッリが創設した文化団体であるプラダ財団。そのディレクターとしてミウッチャ・プラダが正式就任したことが発表された。

 「芸術と研究は世界で起こる変化を自分事としてとらえる新たな視点で理解するために有用であり必要である」という信念のもと活動しているプラダ財団。ミラノ南部のラルゴ・イザルコにある複合施設は広く知られており、日本ではプラダ青山店での展覧会開催などで存在感を示している。

ミラノのプラダ財団 Photo by Alessandro Saletta e Piercarlo Quecchia DSL Studio

 この財団のディレクターとして正式に就任したミウッチャ・プラダは、ミラノ大学で政治学の学位を取得後、1913年に祖父が創業したプラダでコレクションのデザインに携わり始めた。70年代末にパトリッツィオ・ベルテッリとパートナーを組み、プラダを世界有数のラグジュアリーブランドへと成長させた立役者でもある。現在はプラダ・グループ常務取締役であり、ラフ・シモンズとともに「プラダ」のコ・クリエイティブ・ディレクター、「ミュウミュウ」のクリエイティブ・ディレクターを務めている。

 ミウッチャはディレクターとして正式就任した後もこれまで同様、プロジェクトに対して自ら関わっていくとしており、次のような声明文を寄せている。「私は当初から、財団の活動を通して多様で複雑な人間の文化を追求したいと思っていました。この30年間、いかに芸術的研究と知的研究が人々の生活に影響を与えるか、様々な形で考えてきました。この疑問に対してより時勢に叶った答えを探すことが、私自身が財団とともに定めた根本的な目標です」。

 なお、ディレクターの正式就任と同時に運営委員会の設立も発表された。委員会にはシアスター・ゲイツら5名が名を連ねており、学際的プロジェクトを立案するという。

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