鈴木康広の《はじまりの果実》がストリートファニチャーとして十和田市現代美術館に収蔵

鈴木康広の《はじまりの果実》がストリートファニチャーとして十和田市現代美術館に収蔵された。それに伴い、作品の展示場所は同館の前庭から十和田市民図書館の敷地内へと変更。6月より常設展示されている。

鈴木康広 はじまりの果実 2020 撮影=小山田邦哉

 アーティスト・鈴木康広による彫刻作品《はじまりの果実》がストリートファニチャーとして十和田市現代美術館に収蔵された。それに伴い、作品の展示場所は同館の前庭から十和田市民図書館の敷地内へと変更。6月より常設展示されている。

 鈴木康広は1979年静岡県出身。日常の見慣れた事象に新鮮な切り口を与える作品によって、世界の見方を問いかける活動を続けているアーティストだ。

 鈴木による《はじまりの果実》は、2020年7月に同館で開催されたArts Towada 10周年記念「インター+プレイ」展の出展に際し制作されたもので、大きな白い切り株の上に、空から真っ赤なりんごが落下している瞬間をかたどったような、座ることもできる大型の彫刻作品だ。切り株は十和田市のかたちを表しており、りんごが切り株に落下した地点から波紋のように年輪が重ねられ、まち全体にアートの連鎖が広がってく様子に見立てられている。

 十和田市のために制作された同作品は展覧会終了後も展示を継続。今回は、鈴木より寄贈を受けて同館の常設展示作品となった。寄贈後は作品設置場所を美術館前庭から市民図書館東側へと移設。現在では、官庁街通りの新たな景色のひとつとして鑑賞することが可能となっている。

 なお、今回の収蔵を記念した作品鑑賞プログラムや、同館サポーターを対象としたトークイベントも実施予定。詳細は美術館の公式ウェブサイトを参照してほしい。

編集部

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