アフリカ系移民たちの創造性や対話を生むための新しいプラットフォームとしてカルチャーマガジン『Air Afrique』が、イタリアのラグジュアリーブランド「BOTTEGA VENETA(ボッテガ・ヴェネタ)」のパートナーシップによって刊行された。
同誌はパリを拠点に活躍するクリエイター集団「Air Afrique」のアイデアから生まれたもの。20世紀のパン=アフリカニズムの雑誌にインスピレーションを受けており、1961年から2002年まで運航していた航空会社「AIR AFRIQUE」にちなんで名付けられたという。
同誌はフランス語と英語で発行され、航空業界の文化的ビジョンやアフリカ大陸の文化的、歴史的な多様性にフォーカスした機内誌『Balafon(バラフォン)』を踏襲。アフリカの文化的遺産を伝え、国境を越えて生まれる創造性や意見交換のきっかけとなることを目指しており、これまでに航空会社が行ってきた文化支援の記録と、フランス人、フレンチ・カリビアン、アフリカ人アーティストや作家によるコンテンツで構成される。
「Air Afrique」の創設者兼クリエイティブ ・ ディレクターであるLamine Diaouneは、同誌について「Air Afrique(航空会社)が体現していたアフリカの優れた文化を再生したいのです」「私たちの使命はアフリカの伝統を守り、Air Afriqueを文化交流の場に再び登場させ、文化を伝えていくための足掛かりをつくることです」とコメントを寄せている。
「Air Afrique」とのコラボレーションは、ボッテガ・ヴェネタが行っているカルチャー誌の創刊や復刊にフォーカスした、紙媒体メディアとのパートナーシップという独自のアプローチの一環だ。ボッテガ・ヴェネタは昨年3月にも伝説の雑誌『BUTT』の復刊を支援している。雑誌はブランドの長年にわたる文化との関わりにおいても重要な役割を担っており、78年にはアンディ・ウォーホルの 『Interview』誌でブランドを象徴するキャンペーン「When Your Own Initials Are Enough(自分のイニシャルだけで十分)」を展開し、ロゴを使用しないデザイン、クリエイティビティ、自己表現に対する姿勢を打ち出した。
なお、ボッテガ・ヴェネタはフランス系スーダン人デザイナーであるAbdel El Tayebがデザインしたブランケットも数量限定で販売している。