区立の美術館を有しない葛飾区が1月5日、特設サイト「かつしかデジタル美術館」をオープンさせた。同サイトでは、葛飾区が実施した展覧会での作品をはじめ、区が所有する美術品などを順次掲載。葛飾の美術作品や美術活動を「誰でも・いつでも・気軽に」楽しむことができるものだ。
本件に関して、葛飾区の担当者は、「いままで展覧会終了後に美術作品を鑑賞することは困難であったが、特設サイトで美術作品を掲載することで、区民の皆さんがいつでも気軽に文化芸術に触れられる機会を創出した」とその開発理由を説明。「区民の皆さんが文化芸術に触れる機会を充実させることと、当区ゆかりの美術家の活動支援につなげることが目的」だという。
今後は掲載作品数を増やすとともに、葛飾区の展覧会や区ゆかりの美術家による個展情報等を発信することで「現地を訪れ、実物を楽しむきっかけになれば」と話す。
大型の展覧会が主要な日本のアートシーンにおいて、地域が積極的に文化芸術を推進し支援していくことは望ましい姿だ。デジタルだからこその強みが今後さらに生かされることが期待される。