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2021.5.27

《平和の少女像》など「不自由展」出品作、名古屋市内で有志が再展示へ

「あいちトリエンナーレ2019」のいち企画だった「表現の不自由展・その後」の再開運動を行っていた、「『表現の不自由展・その後』をつなげる愛知の会」が、名古屋市内で同展出品作の一部を再展示する。その意図とは?

あいちトリエンナーレ2019「表現の不自由展・その後」の《平和の少女像》

 あいちトリエンナーレ2019のいち企画として行われ、展示中止を経て再開された「表現の不自由展・その後」。その出品作の一部が、名古屋市内で再展示される。

 今回の展示は、「『表現の不自由展・その後』をつなげる愛知の会」が主催するもの。展示されるのは安世鴻の《重重ー中国に残された朝鮮人日本軍「慰安婦」の女性たち》、大浦信行《遠近を抱えて》、《遠近を抱えてpart2》、そしてキム・ソギョン、キム・ウンソンの《平和の少女像》だ。これらに加え、展示再開を求めてきた市民運動の記録なども展示予定だという。                    

 「表現の不自由展・その後」は大村秀章愛知県知事に対するリコール不正署名事件に発展し、逮捕者も出た。未だ事件は完全解決にはいたっていない。

 こうしたなか、同団体は「(名古屋市長の)河村たかし氏は大規模な不正署名が行われたリコール活動の主宰者であるにも関わらず選挙に立候補し、しかも当選してしまった。河村たかし氏に代表される、歴史改ざんと検閲を平然と行う公権力者の存在もあり、2019年以来表現の自由が脅かされている状態が続いている」と主張。

 今回の展示で同団体は「表現の不自由展・その後」を鑑賞できなかった市民に実際に作品を見る機会を広く提供したい考えだ。また、次のように再展示の狙いを語っている。

 「脅かされている表現の自由と歴史の事実を回復させるためのささやかな試み。そして何より、実際に作品を見て、触れて、感じる、という芸術鑑賞にとって一番大切な経験を回復するための試みであると考えている」。

 なお、「表現の不自由展・その後」はあいトリ閉幕後、台湾の現代美術館である台北当代芸術館が「表現の不自由展 A Long Trail for Liberation(解放への長い道程)」(2020年4月18日〜6月7日)を開催。同展でも《平和の少女像》などが展示された。