大コレクター、フランソワ・ピノーによるパリの私設美術館。「ブルス・ドゥ・コメルス」が2021年1月に開館へ
フランスの実業家、アートコレクターのフランソワ・ピノーによる私設美術館「ブルス・ドゥ・コメルス」(Bourse de Commerce)が、2021年1月23日にオープンする。
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グッチやサンローランなどを有するラグジュアリーグループ「ケリング」のCEOで、アート界にも絶大な影響力を持つ実業家、フランソワ・ピノー。そのピノーによる私設美術館「ブルス・ドゥ・コメルス」(Bourse de Commerce)が、2021年1月23日に扉を開く。
同館は1767年に建造された元商品取引所を改修したもので、改修設計は安藤忠雄が手がけたもの。当初は今年6月に開館を予定していたが、新型コロナウイルスの影響で開館は2021年春に延期を余儀なくされた。
6800平米におよぶ展示スペースはモジュラー式となっており、プロジェクトに応じて100〜600平米の展示室に分けられる。写真、絵画、映像からインスタレーション、彫刻、そして大規模プロジェクトなど、様々なスケールやメディアの作品を展示することができる。
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また、展示スペースに加え、上映会や講演、会議、コンサートのためのオーディトリアムと、ヴィデオインスタレーションや実験的なパフォーマンスのためのブラックボックスシアターも備えている。
20〜21世紀の美術品5000点以上を収蔵しているピノーは、ヴェネチアにもふたつの歴史的建築物を改修した美術館を所有。2006年に開館したパラッツォ・グラッシと、09年に開館したプンタ・デラ・ドガーナは、ともに安藤忠雄の手によってデザインされた。
これらの3つの美術館のなかで、ブルス・ドゥ・コメルスはピノーのコレクションを展示する中心的な役割を果たすと期待されている。開館後は、コレクションからなる企画展や、主要アーティストの特別展、コミッション作品、会場にあわせたインスタレーションなどの展示や、様々な文化・教育プログラムを開催予定だ。