アカデミー賞を主催するアメリカの映画芸術科学アカデミーが2021年に開館させる「アカデミー映画博物館」。その開館時期が、新型コロナウイルスの影響により延期となった。
アカデミー映画博物館は、アメリカ・ロサンゼルスにオープンするもので、映画における芸術と科学の紹介とアーカイブを目的とする施設。
この博物館の館長兼社長であるビル・クレイマーは、米国内において新型コロナウイルスの感染拡大の影響が続いていることを受け、当初の開館予定だった4月30日(日本時間5月1日)から9月30日(日本時間10月1日)に延期することを発表。次のような声明を出している。
「私たちは素晴らしい展示とパブリックスペースの最終仕上げを行っており、春にお客様を迎える準備ができていて、とても楽しみにしていました。しかし現在の新型コロナウイルスの感染急増 により、4月のオープンで進めることは難しいと判断しました。私たちは新しい日が来ることを知っています。その日が来たら、アカデミー映画博物館は私たちがずっと求めていた素晴らしい体験をお客さまに提供する準備ができているでしょう」。
このアカデミー映画博物館は建築にも大きな注目が集まっている。設計は、プリツカー賞を受賞した建築家レンゾ・ピアノ。ロサンゼルスのウィルシャー大通りとフェアファックス通りの角にある1939年築の歴史的なサバン・ビル(旧メイ・カンパニー・ビル)を修復し、アカデミー映画博物館として生まれ変わせる。
サバン・ビルは、展示スペースや288席のテッド・マン・シアター、シャーリー・テンプル教育スタジオ、特別イベントスペース、保護施設、カフェ、店舗を含む6階建て。
また同館の特徴となる新たに建設された球体空間は、ガラスの橋を介しサバン・ビルと接続しており、最先端の1000席のデビッド・ゲッフェン・シアターと、ハリウッド・ヒルズを一望できる屋上のドルビー・ファミリー・テラスが併設される。
なお、9月時点ではこのオープンを記念し、館内の「Marilyn and Jeffrey Katzenberg」ギャラリーで「宮崎駿展」が開催されることが発表されている。