今年5月に芸術分野への追加支援をアメリカ議会に呼びかけたサンフランシスコ市長のロンドン・ブリードが、アーティストを対象とした「ベーシック・インカム」プログラムを発表した。
同市は今年4月、「サンフランシスコ経済復興タスクフォース」を設立し、企業への直接的な資金援助や文化地区への支援、インパクト・フィーの徴収猶予、特定の企業を対象にした税金や手数料の免除など、サンフランシスコの経済復興を支援するための一連のプログラムを提案した。今回の「ベーシック・インカム」プログラムはこれらの提案のひとつで、来年春から6ヶ月以上、最大130人のアーティストに月1000ドル(約10万5000円)を支給するというものだ。
このプログラムには、サンフランシスコ芸術委員会や経済・労働力開発局による支援も含まれている。
芸術委員会はアーティスト、美術機関、文化施設を対象とした4つの助成金プログラムを設立し、新しいオンラインプラットホーム「Arts Hub」の設立にも資金を提供する予定。このプラットホームは、アーティストや美術機関が資金援助、専門的なネットワーク、雇用機会を求めるためのワン・ストップ・サービスとして機能するという。
また、経済・労働力開発局は公共衛生をテーマにした壁画制作や、公共場所で新型コロナウイルスに関連する安全な行動を促進するパフォーマンスのために、26万5000ドル(約2800万円)を支出することも明らかにされている。