10月8日〜11日に開催を予定していた、イギリス最大級のアートフェア「フリーズ・ロンドン」と「フリーズ・マスターズ」が、新型コロナウイルスの影響で中止となることを決定した。
フリーズは先月、10月のフェアの規模を縮小してひとつの会場で開催することを出展者に表明。しかし、新型コロナウイルスによるリスクへの懸念が拭いきれなかったため、開催には至らなかった。
主催者は、中止の決定は「COVID-19(新型コロナウイルス)の前代未聞の挑戦が続いていることに鑑み、また、関係者との長期にわたる協議の結果だ」としつつ、「イベントの継続的な制限や旅行検疫に関する複雑さなど、かなりの物流上の課題がある」としている。
今年5月に開催予定だった「フリーズ・ニューヨーク」も、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となった。その影響を受け、フリーズはオンライン・ビューイング・ルームを設立。10月のフェアも、オンラインのかたちで開催される予定だ。
昨年2月に設立され、今年2回目の開催を迎えた「フリーズ・ロサンゼルス」は、世界中の都市がロックダウンされる前に、フリーズによって開催された最後のイベントだった。
なお、3月にオランダで開催されたアートフェア「TEFAFマーストリヒト」は、出展者が新型コロナウイルスに感染したために会期途中で急遽閉幕。以降、「アート・バーゼル香港」や「アート・バーゼル」など主要なアートフェアの開催中止が続いている。
また今月に入ってからは、「アート・バーゼル・マイアミ・ビーチ」は出展者にレターを送付し、開催決行の意思を示しながら、中止を余儀なくされた場合は出展料を全額返金するとしている。