神奈川県は、新型コロナウイルス感染症への対策を講じて文化芸術活動を再開する主催事業者等に対し、補助金を交付するための予算を6月の補正予算案に計上。7月10日の県議会で議決されれば、7月中旬には申請受付を開始する予定だ。
現在検討されている対象者は、神奈川県内で1年以上の文化芸術活動を実施している団体等。対象分野は文学、音楽、美術、写真、演劇、舞踊、メディア芸術のほか、茶道、華道、書道といった生活に係る文化や伝統芸能、民俗芸能等も含まれる。
対象事業は交付決定日から2021年2月末日までに県内で実施する文化芸術活動とする。マスク、フェイスシールド、映像配信、PCR検査費用、観客等の間隔確保のための会場費用の一部を対象とした「新型コロナウイルス感染症の防止対策費用」と、VR技術、5G技術を活用したインタラクティブイベントの開催といった「『新しい生活様式』として定着できる新規性の高い技術の費用」の、ふたつの基準で費用が支援される。
補助上限額は1事業者あたり150万円。申請手続きや制度の詳細は、補正予算議決後に、県文化課HPで公開される予定だ。
現在、神奈川県は新型コロナウイルスに対応した文化支援策として、ウェブ上で音楽、ダンス、大道芸、美術、写真、演劇などの動画を募集し配信、再生回数と審査に応じて賞金を出す「バーチャル開放区」を実施している。これまで横浜の日本大通りで実施してきた「マグカル開放区」をウェブに移行したもので、7月31日まで募集を受けつけている。
今回の支援金はこの「バーチャル解放区」に次ぐステップ2に位置づけられており、今後も継続的に新たなステップとしての支援策が実施される予定となっている。