「Change.org」、文化庁補助金不交付撤回のキャンペーンに「カルチャー賞」

署名サイト「Change.org」は、2019年の「Changemaker Award 部門賞」でカルチャー賞として文化庁補助金不交付撤回のキャンペーンを選出した。

 

文化庁への署名提出前の様子(中央が藤井光、小泉明郎)

 署名サイト「Change.org」は、同サイトで10万以上の署名を集めたキャンペーン「文化庁は『あいちトリエンナーレ2019』に対する補助金交付中止を撤回してください。」に対し、2019年のカルチャー賞を授与した。

 同サイトでは、Change.org利用者による投票で決定する「Changemaker Award (チェンジメーカー・アワード)」と、Change.orgスタッフによる「Change.org Award(チェンジ・ドット・オーグ アワード)」を選出。補助金不交付撤回キャンペーンは、前者の「Changemaker Award」部門賞として、カルチャー賞を受賞した。

 この受賞に対し、キャンペーンを主導したあいちトリエンナーレ2019参加作家によるプロジェクト「Re_Freedom Aichi」は、以下のようにコメントを発表している。

この度は『カルチャー賞』をありがとうございます。この賞は私たちRe_Freedomがいただいたものではなく、文化庁補助金不交付に対して、「おかしい」と声を上げてくださった10万人以上の方々お一人お一人が受賞された賞だと思います。Change.orgさんの署名と、署名を書いてくださった多くの方のコメント、ひとつひとつ読ませていただき、大きな力をいただきました。この『補助金不交付』の問題はこれからも続きます。Change.orgさんを通じて、いただいた多くの声を励みにしっかりと文化庁に訴えていきたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。 ーChange.orgより

 この10万筆以上の署名は、文化庁の対応を問題視したRe_Freedom Aichiによって提出は見送られ、その行方がどうなるかはわかっていない。

 なお、12月6日には立憲民主党が「表現の自由の萎縮を懸念する芸術関係者からのヒアリング」を実施しており、この問題は国会においても2020年へと持ち越されることが予想される。

記者会見をするReFreedom_Aichiのアーティスト。左から高山明、藤井光、小泉明郎、加藤翼、白川昌生、大橋藍

 これに加え、「カルチャー賞」では同じく「あいちトリエンナーレ2019」に関連するキャンペーンとして、「あいちトリエンナーレ『表現の不自由展・その後』の作品撤去・中止をしないでください。」が選出。キャンペーン発信者の井口大介は「賞は僕個人の動きではなく、協力していただいた多数の皆さまの動きと共にあるべきと思います。ここを借りて、署名し、協力して頂いた多数の皆様に厚く御礼申し上げます」とコメントしている。

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