今年も開催中の瀬戸内国際芸術祭。その秋会期(9月28日〜11月4日)にあわせ、会場のひとつである岡山・犬島全域を舞台としたANTIBODIES Collectiveによる新作公演『エントロピーの楽園―第2章―』が開催される。
ANTIBODIES collectiveは2015年、京都を拠点とするパフォーマンス・アーティストの東野祥子とカジワラトシオによって設立。これまでパフォーマンス・イベントだけでなく、ワークショップやインスタレーション、出版物の制作など、幅広い活動で地域の活性化事業に関わってきた。
『エントロピーの楽園』は、18年10月に初めて犬島で開催。周辺地域の市民など、全国から集った100名以上のアーティストや技術者、スタッフとともに制作を行い、自由回遊型作品として上演した。「第2章」と題した今回は、入念やリサーチやワークショップの開催、そして再演出・再構成を経て、犬島の歴史や風土をより反映した内容となっている。
島全体でダンスや音楽、美術、食を楽しむことができる本公演。各所に廃材を用いた作品や、風や波音によるサウンド・インスタレーションが出現するほか、パフォーマーは移動しながらダンスを展開し、群舞となって観客をメインステージへ導く。
そして終演後には岡山近郊で活動する食文化のクリエイター、パフォーマー、ミュージシャンたちとのコラボレーションによる「村」が出現。また観客と島民、アーティストのコミュニケーションの場として「離島の夜の村おこし大会議」も開催される。瀬戸内を訪れた際には、ぜひあわせてチェックしてほしい。
なお現在、犬島自然の家前 旧藤原邸では、プレ企画として《3台のテスラコイルによる干渉景インスタレーション》が開催中(~15日)。インスタレーションの展示とともに、14日・15日にはパフォーマンスも行われる。
→台風10号接近により、来場者の安全確保・交通機関(とくに船便)のストップと麻痺を鑑み、展示期間は12日までに短縮、14・15日のパフォーマンスは中止。