SFコミック『AKIRA』の原作者であり、そのアニメ長編映画を監督した大友克洋が、アメリカ・ロサンゼルスで開催されている「Anime Expo 2019」で、『AKIRA』の新アニメ化プロジェクトを発表した。これは、『AKIRA』の原作コミックの1〜6巻(1982〜90)をもとに展開する新しいアニメ映画。1988年に制作されたアニメ版『AKIRA』のストーリーを補完する「完全版」的なものになるという。
また、新作劇場SFアニメ『ORBITAL ERA(オービタルエラ)』のプロジェクトも明らかにされた。
また、大友克洋の作品大全集を出版する、講談社による「OTOMO THE COMPLETE WORKS」プロジェクトも同時に行われている。71年のデビュー作『マッチ売りの少女』から、すべての作品を年代順に収録するこのプロジェクトは、新しい集成を制作することをテーマに、大友が自ら作品の編集や構成を手がける。
舞台は2019年で、翌年に東京オリンピックが開催されることを“予測”したことでも話題の『AKIRA』。東京オリンピックの開催を迎える現実世界でも、一昨年10月より渋谷パルコの工事仮囲いを舞台に始まった『AKIRA』アートウォール・プロジェクトや、昨年末にNHKで放送された、大友克洋がデザイン監修のドキュメンタリー『東京リボーン』、そして2021年5月に公開予定のハリウッド実写版映画など、まさに「AKIRA」のブームが巻き起こっている。新しいアニメーションの詳細情報など、今後の続報に注目したい。