2019.3.21

落札率100パーセント。ジョージ・マイケルのコレクションが約13億7000万円の総売上を達成

3月14日のクリスティーズ・ロンドンに登場した、イギリスの歌手ジョージ・マイケルのプライベートコレクションが、926万4000ポンド(約13億7000万円)の売上を記録した。60点の出品作品がすべて落札された今回の収益は、マイケルの慈善事業に充てられるという。

クリスティーズ・ロンドンで行われた「ジョージ・マイケルのコレクション」セール © CHRISTIE'S IMAGES LTD. 2019
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 1980年代に「ワム!」として世界的な人気を誇り、2016年に逝去したイギリスのミュージシャン、ジョージ・マイケル。そのアートコレクションが3月14日に行われたクリスティーズ・ロンドンのセールに登場し、926万4000ポンド(約13億7000万円)の売上を記録した。

 オークション開催前、ニューヨークやロサンゼルス、香港、上海で開催された下見会では、1万2000人以上の来場者を記録。本セールでは、24パーセントの顧客がクリスティーズの新規バイヤーであり、60点の出品作品はすべて落札された。その収入はすべてマイケルの慈善事業に充てられるという。

 ハイライト作品のひとつ、ダミアン・ハーストの《The Incomplete Truth》(2006)は本セールの最高額として91万1250ポンド(約1億3500万円)の価格で落札。また、ジム・ランビー、アンガス・フェアハースト、ハーランド・ミラー、ジェームス・ホワイトといったアーティストが、自身のオークション過去最高額を記録した。

ダミアン・ハースト The Incomplete Truth 2006 © Christie’s Images Limited 2019

 今回のセールについて、クリスティーズのグローバル会長で、オークショニアを務めたジュシー・ピルカネンは、「今夜のセールは、ロンドンのアートマーケット、とくに多くのYBAアーティストにとって素晴らしい瞬間でした」とコメントを残している。