世界の現代アート界でもっとも重要な賞のひとつ、ターナー賞。その2024年度のファイナリスト4名が発表された。
1984年に創設された同賞は、画家ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー(1775-1851)にちなんで名づけられたもので、毎年、優れた展覧会などで作品を発表した英国人アーティストに授与される。過去40年の歴史のなかでは、ギルバート&ジョージ、ダミアン・ハースト、ウルフガング・ティルマンスといった、いまや世界的に知られるアーティストたちも選ばれている。
今年のファイナリストは、ピオ・アバド(Pio Abad)、クローデット・ジョンソン(Claudette Johnson)、ジャスリーン・カウル(Jasleen Kaur)、デレーヌ・ル・バス(Delaine Le Bas)。
テート・ブリテンのディレクターであり、ターナー賞の審査委員長を務めるアレックス・ファルカーソンは、次のようなコメントを発表している。「4人とも生命力にあふれた作品を制作している。彼らは、現代アートがいかに私たちを魅了し、驚かせ、感動させることができるか、また、複雑なアイデンティティや記憶を、しばしば繊細なディテールを通して力強く語ることができるかを示している。ターナー賞の第40回目となる今年、この候補リストは、英国の芸術的才能がこれまでと同様に豊かで活気に満ちていることを証明している」。
ターナー賞2024の審査員は、ロージー・クーパー(ワイシング・アーツ・センター館長)、エコウ・エシュン(作家、放送作家、キュレーター)、サム・ソーン(ジャパンハウス・ロンドン事務局長兼CEO)、リディア・イー(キュレーター、美術史家)の4名。ターナー賞受賞者には25万ポンドが、他の候補作家には1万ポンドが授与される。
ファイナリストの作品展は、テート・ブリテンで9月25日〜25年2月16日の会期で開催。受賞者は12月3日にテート・ブリテンで行われる授賞式で発表される予定だ。