AIが“描いた”作品、約4800万円で落札。予想落札価格の43倍
クリスティーズで25日に行われたオークションに、AI(人工知能)が“描いた”作品が世界で初めて出品。予想落札価格の43倍となる43万2500ドル(約4800万円)で落札された。
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世界で初めてオークションに出品されたAI(人工知能)による作品は43万2500ドル(約4800万円)となり、美術史に新たな歴史が刻まれた。
《Edmond De Belamy(エドモンド・ベラミーの肖像)》と題されたこの作品は、パリを拠点とするアーティストや研究者らのグループ「Obvious」が開発したAIによって生み出されたもの。
![](https://bt.imgix.net/magazine/18719/content/1540514745756_2f294d36625a43d9bfdc663a81458732.png?auto=format&fm=jpg&w=1920&h=1080&fit=max&v=0)
AIは、「生成モデル」と「識別モデル」というふたつのネットワークが互いに競いながら成長していく人工知能アルゴリズムの一種「敵対的生成ネットワーク(GAN)」を採用しており、AIに14世紀からから20世紀までの肖像画1万5000点のデータを与え、まず「生成モデル」が作品を制作。その際に「識別モデル」が「生成モデル」の作品と人間による作品との差を見分けるというプロセスを繰り返し実行。最終的に識別モデルが生成モデルの作品を人間の作品との差を認識できなくなるまで修正を続けたところ、今回の作品が生まれた。
今回、同作はニューヨークで10月23日〜25日にかけて行われたクリスティーズの「プリント&マルチプル」セールの最後に登場。出品が決まって以来、大きな注目を集めてきた作品だけに、その行方に注目が集まっていた。
当初、7000〜1万ドルとされていた予想落札価格だが、結果はその43倍の43万2500ドル(約4800万円)。今回のケースを受け、同様の作品が今後市場に出回り始めるのだろうか? その動向に注目が集まる。