現代芸術家・さいあくななちゃん初の画集『芸術ロック宣言』が刊行決定。作品500点や自伝が凝縮した1冊をチェック

2018年に岡本太郎現代芸術賞で大賞を受賞するなど、注目を集める現代芸術家のさいあくななちゃん。これまでの作品や自伝、新作などを掲載した、活動の集大成とも言える初の画集『芸術ロック宣言』が、DLEパブリッシングから4月2日に刊行される。

さいあくななちゃん 芸術ロック宣言 2019 撮影=二宮ユーキ

 さいあくななちゃんは1992年生まれ、神奈川県在住。2015年から本格的に個展での発表を行い、現代芸術家としての活動を始動。絵画制作に留まらず、ミュージシャンとのコラボやグッズ提供も手がけるなど、その活動は多岐に渡る。

 18年には、約1600点の絵画作品で構成するインスタレーション《芸術はロックンロールだ》で、岡本太郎現代芸術賞の大賞にあたる岡本太郎賞に選出。その後はニューヨークに渡り、秋には個展「さいあくななちゃん にゅーよーく展」を開催した。

 そして今回、さいあくななちゃんの初となる画集『芸術ロック宣言』がDLEパブリッシングから刊行される。同書には、これまでの2000点あまりからセレクトした作品500点のほか、2万字におよぶ自伝を掲載。表紙を飾るのは、自身が「ぜったい売らない。ずっと自分で所有していたい作品」と語る約200号の新作《芸術ロック宣言》だ。

『芸術ロック宣言』より 撮影=加藤美沙希

 さいあくななちゃんは同書に寄せて、「私が絵に描くことは本当にちょっとした個人的な感情たちや自分の周りで起こった少しのことたち。そんなことたちが私にとっての芸術で良いと思う。そんな小さなことが私にとってはとても大きなことだ」とコメント。

 またタイトルについては、「いつも自分にとって『ロック』と言われているものが自分と対面にあって、自分対ロックという関係になれることが自分が生きてきたなかで何よりも大切で救われてきた関係性だと思っている。自分が誰かに届ける時にそういう関係性になってほしいとずっと思ってきた。なので『芸術』+『ロック』+自分とはこういう人間であるという『宣言』を加えたものをタイトルにしました。ものすごいものをつくったので届いてほしい」とコメントしている。

 「やりたいこと」と「届けたいこと」を詰め込み、その学生時代から現在に至るまで、約6年間のすべてを凝縮した渾身の初画集に期待が高まる。

さいあくななちゃん 撮影=加藤美沙希

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