メトロポリタン美術館やシカゴ美術館など、海外の美術館で盛んになってきているパブリック・ドメイン(保護期間満了などによる公有化)となった作品画像の自由ダウンロード。この流れをくみ、国内では最大規模となる試みを愛知県美術館がスタートさせた。
同館は11月19日にウェブサイトをリニューアル。これに伴って実施されたのが、コレクション検索の充実化とパブリック・ドメインのコレクションの画像開放だ。
現在、同館のコレクション検索ページでは1200件強(今後順次追加)を画像付きで閲覧可能。「Public Domain」表記のあるものは同館に申請不要でダウンロードし、営利・非営利にかかわらず自由に複製、再配布することができる。
「Public Domain」表記のある作家の中には、グスタフ・クリムトをはじめ、エドヴァルド・ムンク、ピエール・ボナールなど日本でも高い人気を誇る海外作家のほか、川瀬巴水、岸田劉生、恩地孝四郎といった日本人作家、磁器、漆器など様々な工芸品をラインナップ。
なお、同館では画像利用の際の「お願い」として「所蔵者名の表記」「トリミング・改変の表記(画像をトリミングして利用する場合)」「第三者の権利の許諾(第三者が著作権やその他の権利を有している場合)」の3点を掲載。また、高解像度画像の利用などについては別途申請が必要になる。