NEWS / EXHIBITION - 2017.11.19

中谷芙二子が新作インスタレーションをエルメスで発表。科学者の父、宇吉郎と世代を超えた対話をする

霧のアーティストとして国際的に活動する中谷芙二子と、その父で科学者の宇吉郎の展覧会「グリーンランド」が銀座メゾンエルメス フォーラムで開催される。会期は2017年12月22日〜2018年3月4日。

中谷芙二子 Greenland Glacial Maraine Garden 1994 Nakaya Ukichirou Museum of Snow and Ice, Kaga, Japan(Permanent Installation) Photo by Tamotsu Ushiozu

中谷芙二子 Greenland Glacial Maraine Garden 1994 Nakaya Ukichirou Museum of Snow and Ice, Kaga, Japan(Permanent Installation) Photo by Tamotsu Ushiozu

 中谷宇吉郎(1900〜62)は、日本を代表する実験物理学者。36年には世界で初めて人工の雪の結晶を作り出し、科学の真理を自然と人間との共同作業に見出した。

 宇吉郎のその姿勢は33年に次女として生まれた芙二子にも大きな影響を与えた。芙二子は、66年にニューヨークの芸術と科学の協働を理念とする実験グループ「E.A.T(Experiments in Art and Technology)」に参加するほか、日本を拠点にビデオ作品の制作、発表を行う。

 芙二子の代名詞とも言える「霧の彫刻」は、70年に大阪万博ペプシ館で初めて発表され、以降世界各地で80作品を超えるインスタレーションやパフォーマンスを行っている。

中谷宇吉郎 Three-branched crystal ©️Kaga City, Nakaya Ukichiro Foundation
 
中谷芙二子 Opal Loop / Cloud Installation 1980 New York City, USA, (Collaboration with Trisha Brown Dance Company) Photo by ©Johan Elbers(June 12, 1980)
 本展では、晩年の宇吉郎が雪氷研究に打ち込んだ地、グリーンランドをタイトルに掲げ、銀座メゾンエルメスのガラスブロックを氷に見立て、室内で霧の実験に挑む新作《Glacial Fogfall》を発表。2人の作品を通して、自然を観察、記録、再生するという行為を重視する親子の、世代を超えた対話を見出すことができるだろう。