第2章「朝鮮王朝の宮廷文化」では、儒教を統治理念とした朝鮮王朝(1392〜1897)の宮廷文化に焦点を当てる。王の行幸を描いた八曲屛風《華城園幸図屛風》をはじめ、宮廷絵画や服飾品、官服などを通して、礼節と秩序を重んじる王朝文化の美意識を読み解く。華麗でありながらも節度を備えた造形は、現在の韓国美術にも連なる美的基盤を示している。


本展の大きな見どころのひとつが、日本初公開となる作品の多さだ。韓国国立中央博物館所蔵の名品17件のうち、15件が日本初公開となる。また展示構成や作品解説は、両館の研究員が共同で担当し、長年の学術交流によって培われた知見を、来館者にわかりやすく伝える。
なお、日本での開催に先立ち、韓国国立中央博物館では日韓国交正常化60周年記念展「日本美術のとびら―四つのまなざし」(2025年6月17日〜8月10日)が開催されており、両館は相互に展覧会を開催するかたちで節目の年を祝う。本展は、国境を越えた協働によって、あらためて韓国美術の豊かさと歴史的厚みを再確認する機会となるだろう。
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