本展の起点となったのは、1970年に横尾が故郷の西脇で同級生たちとともに収まる篠山紀信が撮影した写真だという。その写真は22年を経て、写真集『横尾忠則 記憶の遠近術』に収録され、序文は、1970年に自決した三島由紀夫が遺していた横尾論が飾った。
この写真にインスピレーションを得て、横尾は1994年に《記憶の鎮魂歌》(横尾忠則現代美術館蔵)という大作を描いており、本展はこの作品から始まる。

続く約60点の新作には、篠山の写真や《記憶の鎮魂歌》のイメージをはじめ、広告などに登場するまったく別のグループ写真、そして川や水にまつわる物語や絵画の画像など、複数の素材に由来するイメージが入れ代わり立ち代わり登場するという。






















