今週末に見たい展覧会ベスト12。青木野枝/三嶋りつ惠、ゴミうんち、恵比寿映像祭にビアズリーまで

今週閉幕する/開幕した展覧会のなかから、とくに注目したいものをピックアップしてお届け。なお、最新情報は各館公式サイトを参照してほしい。

「そこに光が降りてくる 青木野枝/三嶋りつ惠」(東京都庭園美術館)、本館3階ウインターガーデンでの展示風景より

もうすぐ閉幕

「そこに光が降りてくる 青木野枝/三嶋りつ惠」(東京都庭園美術館

展示風景より、三嶋りつ惠《光の海》(2024、部分)

 鉄とガラスという異なる素材を扱う現代アーティスト、青木野枝三嶋りつ惠。ふたりが東京都庭園美術館(旧朝香宮邸)を舞台に、それぞれの視点から光と空間の新たな可能性を探る展覧会「そこに光が降りてくる 青木野枝/三嶋りつ惠」が2月16日まで。会場レポートはこちら

 青木は、本展で鉄を溶断する際に現れる「透明な光」にインスパイアされた作品を展示。重厚でありながら有機的なフォルムを持つ作品群は、旧朝香宮邸の装飾と対話しながら空間を豊かにしている。

 いっぽうの三嶋は、旧朝香宮邸のアール・デコ様式に着目した作品を発表。例えば、本館大広間で展示されている《光の海》(2024)は、天井に設置された40個のライトに呼応するかたちで並べられた40点の透明なガラスの作品で、光の揺らぎや厚みを繊細に表現し、空間全体に広がるエネルギーを生み出した。

会期:2024年11月30日~2025年2月16日
会場:東京都庭園美術館(本館+新館)
住所:東京都港区白金台5-21-9
開館時間:10:00〜18:00 ※入館は閉館の30分前まで
料金:一般 1400円 / 大学生(専修・各種専門学校含む) 1120円 / 中・高校生 700円 / 65歳以上 700円

恵比寿映像祭2025「Docs ―これはイメージです―」(東京都写真美術館ほか)

展示風景より、カウィータ・ヴァタナジャンクール《A Symphony Dyed Blue》(2021)

 東京・恵比寿の東京都写真美術館をはじめとする周辺施設で「恵比寿映像祭2025」が2月16日まで開催されている。会場レポートはこちら

 17回目の開催となる今年の恵比寿映像祭には、11の国と地域から39名のアーティストらが参加。「Docs ―これはイメージです―」をテーマに掲げ、メディアの変容に着目し、幅広い作品群をイメージと言葉からひも解くことで、「ドキュメント/ドキュメンタリー」を再考することを試みるものとなっている。

 映像祭のメイン展示は、おもに2階・1階・地下1階で展開。現代アーティストらによる新作や近作が並ぶいっぽうで、同館のコレクション作品もあわせてキュレーションされているのがこの映像祭の醍醐味となっている。

会期:2025年1月31日~2月16日 ※コミッション・プロジェクト(3F展示室)は3月23日まで
会場:東京都写真美術館、恵比寿ガーデンプレイス各所、地域連携各所ほか
開館時間:10:00~20:00(1月31日~2月15日、最終日は~18:00) 
料金:入場無料 ※一部のプログラム(上映など)は有料

「ゴミうんち展」(21_21 DESIGN SIGHT

展示風景より、「糞驚異の部屋」

 東京・六本木の21_21 DESIGN SIGHTで開催中の企画展「ゴミうんち展」は、2025年2月16日まで。展覧会ディレクターは佐藤卓(グラフィックデザイナー、21_21 DESIGN SIGHT ディレクター・館長)、竹村眞一(京都芸術大学教授、NPO法人ELP代表、「触れる地球」SPHERE開発者)。会場レポートはこちら

 自然界の循環において「ゴミ」や「うんち」は必ず含まれるものだが、それらはブラックボックスで隠され、我々生活者が目の当たりにする機会は今日少ないだろう。

 本展は、そういった社会問題にもなってしまっているこのふたつの存在にフォーカス。身の回りから宇宙までの様々な「ゴミうんち」を取り上げじっくり観察することで、社会問題のみにとどまらない多様な面を提示するものとなっている。

会期:2024年9月27日〜2025年2月16日
会場:21_21 DESIGN SIGHTギャラリー1&2
住所:東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデン
電話番号:03-3475-2121 
開館時間:10:00〜19:00(六本木アートナイト特別開館時間:9月27日、28日は〜22:00) 
※入場は閉館の30分前まで
料金:一般 1400円 / 大学生 800円 / 高校生 500円 / 中学生以下無料

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