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三嶋りつ惠

Ritsue Mishima

 三嶋りつ惠は1962年京都府生まれ。89年、イタリア・ヴェネチアに移住。ヴェネチアン・ガラスに魅了され、96年よりムラーノ島のガラス工房に通って職人と共同で制作を行う。制作の過程でわき上がるインスピレーションからかたちづくられる作品は、ヴェネチアン・ガラスの特性を生かしつつ「透明さ」にこだわり、光や水、空間との関係性を重視したフォルムが特徴。彩色されたヴェネチアン・ガラスが由緒あるなか新たな造形に挑み、その熱意がヨーロッパで高く評価されて2001年にロンドン・サザビーズよりジョルジオ・アルマーニ賞を贈られる。

 11年より住まいを京都に移し、日本とヴェネチアを往来。主な個展に「IN GRIMANI」(国立パラッツォ・グリマーニ美術館、ヴェネチア、2013)、「あるべきようわ」(資生堂ギャラリー、東京、2011)、「Frozen Garden / Fruits of Fire」(ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館、ロッテルダム、2010)。グループ展に「アジア回廊 現代美術展」(二条城、京都、2017)、ヨコハマトリエンナーレ2014(横浜美術館、2014)、第53回ヴェネチア・ビエンナーレ(2009)など。作品は、パリ装飾美術館、ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館、フランス・ハルス美術館、アルター・ホーフ・ハーディング ガラス美術館(ドイツ)、ヤン・ヴァン・デル・トフト美術館、ヴァンジ彫刻庭園美術館(静岡県)に収蔵されている。