エイベックス・クリエイター・エージェンシーが運営するオルタナティヴ・スペース「WALL_alternative」で、佐々木類の個展「不在の記憶」が開催される。会期は2月14日〜3月8日。
佐々木は1984年高知県生まれ。北欧やアメリカを中心に滞在制作を行い、国内外の美術館で活躍している。最近の個展には、2023年にアメリカのポートランド日本庭園で開催された「Subtle Intimacy: Here and There」や、24年のアートコートギャラリーでの「雪の中の青」などがあり、ニューヨーク・タイムズ紙や日本経済新聞でも特集が組まれるなど、国際的に注目されている作家。また、その作品はラトビア国立美術館や金沢21世紀美術館など、多くの美術館に収蔵されている。
佐々木は、身近な自然や生活環境にインスピレーションを得て、その土地や場所に関連する記憶をガラスという素材に封じ込める。これまでに、金沢で採集した植物をモチーフにした「土地の記憶」シリーズや、「忘れじの庭」シリーズを発表しており、今回の個展では、さらに新たな試みとして、西麻布を中心とした地域で採集した植物を使用した作品を展示する。
これらの作品は、青山や六本木といった多様なカルチャーが醸成されてきた象徴的なエリアの歴史や、エイベックスのスタッフたちの記憶をたどりながら制作された。会場では、植物採集の道のりを示すマップも展示され、訪れる人々はその足跡を追いながら、作品の背後にある土地の記憶を体験することができる。
また、初日の2月14日にはオープニングレセプションが開催され、佐々木や主催者による挨拶が行われる予定。翌日の15日には、佐々木とのトークセッションも実施され、展覧会期間中には、併設するバーで本展に合わせたコラボレーションメニューも提供される予定だ。