今年10月、スイス・バーゼル近郊のリーエンにあるバイエラー財団が、同国では初めての草間彌生の回顧展を開催する。
本展は、草間とそのスタジオとの緊密な協力により、彼女の70年以上にわたる芸術活動の全貌を紹介するもの。草間のもっとも象徴的な作品群に加え、ヨーロッパで初めて公開される初期作品や新作、そしてインフィニティ・ミラー・ルームなどの代表作も展示される予定だ。
また、絵画、彫刻、インスタレーション、ドローイング、コラージュ、ハプニング、パフォーマンス、ファッション、文学といった多様なメディアを使った草間の幅広い創作活動も紹介される。これにより、草間がいかにして様々な表現方法を通じて自らのアートを進化させてきたかを浮き彫りにする。
なお本展は、ドイツ・ケルンのルートヴィヒ美術館(2026年3月14日~8月2日)、アムステルダム市立美術館(2026年9月11日~2027年1月17日)にも巡回予定。草間の芸術がどのように時代を超えて影響を与え、また新たな世代のアーティストにインスピレーションを与え続けているかを再確認できる貴重な機会となるだろう。