今年の「アートウィーク東京」は11月に開催。「AWT FOCUS」の監修には片岡真実

東京の主要なアートスポットをめぐるイベント「アートウィーク東京(AWT)」が今年も開催される。会期は11⽉7⽇〜10⽇。

 東京の主要なアートスポットを結びつけるイベント「アートウィーク東京(以下、AWT)」。昨年、国内外からのべ4万3000⼈が参加した本イベントが今年も開催される。会期は11⽉7⽇〜10⽇。

 AWTは、⽂化庁の協⼒のもと、国際的なアートフェア「アートバーゼル」と提携。東京における現代アートの「いま」を発信する国際的なアートイベントとして2022年より年に1度開催されてきた。

 ディレクターを務める蜷川敦⼦は、今年の開催に向けて次のように意気込みを寄せている。

「アートウィーク東京は、アートの世界に深く触れられる芸術祭の要素に、作品の収集を目的とするアートフェアと、アートを学ぶスクールを掛け合わせた新たな形のアートイベントです。誰もがより気軽に、より自由に、そしてより深くアートの世界を探索できる開かれた場を提供すると共に、世界のアートの文脈に東京を織り込む役割も果たしてきました。本格的なローンチから3回目となる今年も、アートコミュニティーが一丸となって東京のクリエイティビティーを後押しするための場づくりを続けていきます」(プレスリリースより抜粋)

 今年は、森美術館や銀座メゾンエルメス フォーラムといった美術館のほか、新進気鋭のギャラリーから老舗まで、過去最多となる都内52のアートスペースが参加。また、都内に点在するこれらのアートスペースやAWTのプログラム会場を、シャトルバス「AWT BUS」(無料、どこからでも乗降可能)が巡回。「アートウィーク東京モビールプロジェクト」(*)の一環として運行されるこのバスに乗って都内のアートシーンを巡ることで、東京における現代アートの様相を感じることができるだろう。

AWT BUS

 会期中にはAWT独自のプログラムとして「買える展覧会」がコンセプトの「AWT FOCUS」も大倉集古館で実施予定。鑑賞と購入を両立させることを目的とした本企画の監修を、今年は森美術館館長・国立アートリサーチセンター長である片岡真実が担当することも決定した。

2023年の「AWT FOCUS」の様子
「AWT FOCUS」の監修を務める片岡真実(森美術館館長・国立アートリサーチセンター長)

 さらに、海外で活躍するキュレーターがAWT参加ギャラリーのアーティストの映像作品から厳選したビデオプログラムを上映する「AWT VIDEO」や、国内外のアートファンやプロフェッショナルが集う憩いの場「AWT BAR」、そして、幅広い層に向けたシンポジウムやオンライントークシリーズなどを実施する「AWT TALKS」も開催が予定されている。

 会期中には注目したい数多くの展覧会が各美術館やギャラリーで実施されているため、AWTを活用して一気に見てまわるのも面白いだろう。

2023年の「AWT VIDEO」の様子
「AWT VIDEO」の監修を務めるソフラブ・モヘビ(スカルプチャーセンター ディレクター)
Photo by Julian Abraham “Togar”
2023年の「AWT BAR」の様子
2023年の「AWT TALKS」シンポジウムの様子

*──AWT会期前から会期中にかけて子供や若者、アートコレクターを目指す人などを対象とする様々なプログラムの展開や、国内外のキュレーターを招聘したシンポジウムなどを実施。幅広い鑑賞者層に対してアートアクティビティーの体験機会を創出することで、国内のアートに対する関⼼の裾野拡⼤を⽬指すものとなる。

編集部

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