2024.4.5

今週末に見たい展覧会ベスト10。 ウスター美術館から中平卓馬、円空、ホー・ツーニェンまで

今週末までに開幕・閉幕する展覧会から、とくに注目したいものをピックアップしてお届け。最新情報は各館公式サイトを参照してほしい。

「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」(東京都美術館、2024)の展示風景より
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印象派の影響をたどる。「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」(東京都美術館

「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」(東京都美術館)展示風景より、クロード・モネ《睡蓮》(1908、ウスター美術館蔵)

 アメリカ・ボストン近郊にあるウスター美術館の印象派コレクションを中心に、フランスで生まれた印象派がアメリカへもたらした衝撃と影響をたどる展覧会「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」(東京都美術館)が4月7日に閉幕する。

 本展は、アメリカ・ボストン近郊に位置するウスター美術館の印象派コレクションを中心に、モネやルノワールなどフランスの印象派に加え、ドイツや北欧の作家、そしてアメリカの印象派を代表する画家たちの作品を一堂に紹介するもの。加えて、国内の美術館に所蔵される黒田清輝や久米桂一郎など、フランスの印象派の影響を受けた明治期から大正期の作品も展示され、合計約70点の作品が集まる。

 展覧会レポートはこちら。ウスター美術館関係者のインタビューはこちら。「アメリカ印象派」の鑑賞が楽しくなる10の鑑賞のヒントはこちら。なお、本展は郡山市立美術館、東京富士美術館、あべのハルカス美術館に巡回する。

会期:2024年1月27日~4月7日
会場:東京都美術館
住所:東京都台東区上野公園8-36
電話番号:050-5541-8600(ハローダイヤル)
開室時間:9:30〜17:30(金〜20:00) ※入室は閉室の30分前まで。土曜・日曜・祝日及び4月2日以降は日時指定予約制(当日空きがあれば入場可)
料金:一般 2200円 / 大学生・専門学校生 1300円 / 65歳以上 1500円 / 高校生以下無料

没後初となる本格回顧展。「中平卓馬 火―氾濫」(東京国立近代美術館

「中平卓馬 火―氾濫」(東京国立近代美術館)展示風景より、《氾濫》「15人の写真家」(1974) 出品作

 東京国立近代美術館で開催中の、写真家・中平卓馬の没後初となる本格回顧展「中平卓馬  火―氾濫」が4月7日に閉幕する。展覧会レポートはこちら

 中平は、日本の戦後写真における転換期となった1960年代末から70年代半ばにかけて、実作と理論の両面において大きな足跡を記した写真家だ。その存在は森山大道篠山紀信ら同時代の写真家を大いに刺激し、またホンマタカシら後続の世代にも多大な影響を与えてきた。 本展は、初期から晩年まで約400点の作品と資料を展示することで、中平の思考と実践の軌跡を5つの章で追う大規模回顧展だ。

会期:2024年2月6日~4月7日
会場:東京国立近代美術館1F 企画展ギャラリー
住所:東京都千代田区北の丸公園3-1
電話番号:050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間:10:00〜17:00(金土〜20:00)※入館は閉館の30分前まで
休館日:月
料金:一般 1500円 / 大学生 1000円

春の訪れを告げる展覧会。「三井家のおひなさま 特別展示 丸平文庫所蔵 京のひなかざり」(三井記念美術館

 三井記念美術館で「三井家のおひなさま 特別展示 丸平文庫所蔵 京のひなかざり」が4月7日まで開催されている。

 日本橋に春の訪れを告げる「三井家のおひなさま」展では、三井家の夫人や娘たちが大切にしてきたひな人形やひな道具が、一堂に公開。北三井家十代・高棟夫人の苞子(1869 ~ 1946)、十一代・高公夫人の鋹子(1901 ~ 1976)、高公の一人娘・浅野久子氏(1933 年生まれ)、伊皿子三井家九代・高長夫人の興子(1900 ~ 1980)旧蔵の贅をつくした逸品を展示。京都の丸平大木人形店・五世大木平藏が特別に制作した、浅野久子による幅3メートル、高さ5段の豪華なひな段飾りもあわせて紹介されている。

会期:2024年2月10日~4月7日
会場:三井記念美術館
住所:東京都中央区日本橋室町2-1-1 三井本館7階
電話番号:050-5541-8600
開館時間:10:00~17:00
休館日:月
料金:一般 1000円 / 大学・高校生 500円 / 中学生以下無料

小田急ゆかりの作家たち。「美術家たちの沿線物語 小田急線篇」(世田谷美術館

「美術家たちの沿線物語 小田急線篇」(世田谷美術館)展示風景より

 東京の世田谷美術館で開催中の「美術家たちの沿線物語 小田急線篇」が4月7日に終了する。レポート記事はこちらから。

 「美術家たちの沿線物語」は、世田谷を走る私鉄と沿線ゆかりの美術家たちを通じて、「世田谷の美術」を新たな視点で紐解くシリーズ企画だ。「田園都市線・世田谷線篇」(2020)、「大井町線・目黒線・東横線篇」(2022)につづき、現在同時開催中の「京王線・井の頭線篇」とあわせ、本展にて完結篇となる。小田急線の様々な駅とゆかりのある作家たちの作品を堪能できる、貴重な機会だ。

会期:2024年2月17日〜4月7日
会場:世田谷美術館 1階展示室
住所:東京都世田谷区砧公園1-2
電話番号:050-5541-8600(ハローダイヤル) 
開館時間:10:00~18:00 ※最終入館は17:30まで 
休館日:月 
料金:一般 500円 / 65歳以上 400円 / 大高生 400円 / 中小生 300円 / 未就学児無料 ※障害者の方は300円、ただし小中高大専門学校生の障害者の方は無料。介助者(当該障害者1名につき1名)は無料(予約不要)

倉俣の全貌をたどる。「倉俣史朗のデザイン──記憶のなかの小宇宙」(富山県美術館

世田谷美術館での展示風景より、左から倉俣史朗《トワイライトタイム》(1985)、《ハウ・ハイ・ザ・ムーン》(1986)、《シング・シング・シング》(1985)

 富山県美術館の企画展「倉俣史朗のデザイン――記憶のなかの小宇宙」が4月7日に閉幕する。

 本展は世田谷美術館からの巡回展。デザイナーとして独立する以前の20代の頃の仕事を紹介する資料から、56歳で突然世を去るまでにデザインした家具やインテリアを、《ミス・ブランチ》(1988)など同館所蔵の椅子7脚も織り交ぜながら、時代順にたどるものだ。なお本展は6月11日から京都国立近代美術館に巡回する。世田谷美術館学芸員による「Curator's Voice」(倉俣史朗は「もの派」だった? 学芸員・野田尚稔が語る「倉俣史朗のデザイン―記憶のなかの小宇宙」)もチェックを。

会期:2024年2月17日~4月7日
会場:富山県美術館 展示室3、4
住所:富山県富山市木場町 3-20
電話番号:076-431-2711
開館時間:9:30~18:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:水
料金:一般 900円 / 大学生 450円 / 高校生以下 無料

約160体が集結。「円空─旅して、彫って、祈って─」(あべのハルカス美術館

「円空─旅して、彫って、祈って─」(あべのハルカス美術館)展示風景より、手前から《両面宿儺坐像》《観音三十三応現身立像》(ともに1685頃)

 生涯に12万体の仏像を彫ると誓ったといわれている江戸時代の僧・円空。その初期から晩年までをたどる展覧会「 円空―旅して、彫って、祈って―」が、大阪のあべのハルカス美術館で4月7日に終了する。レポート記事はこちらから。

 日本各地の霊場を旅し、神仏を彫り、祈りを捧げた円空。その彫刻はときに優しく、ときに迫力のある表情をたたえている。本展は、「旅の始まり」「修行の旅」「神の声を聴きながら」「祈りの森」「旅の終わり」の5章構成で約160体の作品によって初期から晩年までの生涯をたどるものだ。巡回なし。

会期:2024年2月2日~4月7日
会場:あべのハルカス美術館
住所:大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス 16F
電話番号:06-4399-9050
開館時間:10:00~20:00(月土日祝〜18:00) ※最終入館は閉館30分前まで 
休館日:2月5日、3月4日
料金:一般 1800円 / 大学・高校生 1400円 / 中学・小学生 500円

16のアートスペースが参加。「GAIEN-NISHI ART WEEKEND」(外苑西通りエリア)

 4月5日、6日の2日間にわたり、西麻布・神宮前を中心とした外苑西通り沿いのアートスペースをつなぐイベント「GAIEN-NISHI ART WEEKEND 」が開催される。

 本イベントはエイベックス・クリエイター・エージェンシーが手がけるもので、外苑西通り沿い(西麻布・神宮前)に位置する16のアートスペースが参加。イベント初日の4月5日には10以上のスペースが営業時間を20時まで延長するとともに、新展示のオープニングレセプションも。

会期:2024年4月5日〜6日
会場:外苑西通り(西麻布・神宮前)エリア
開館時間:各アートスペースごとに異なる
料金:無料

最新作も公開。「ホー・ツーニェン エージェントのA」(東京都現代美術館

ホー・ツーニェン 一頭あるいは数頭のトラ 2017 映像スチル

 シンガポールを拠点に活動するアーティスト、ホー・ツーニェンの個展「ホー・ツーニェン  エージェントのA 」が東京都現代美術館で4月6日にスタートする。

 国内では2015年に「他人の時間」(東京都現代美術館、2015)をはじめ、国際舞台芸術ミーティング in 横浜(2018、2020)や「あいちトリエンナーレ2019」(2019)、山口情報芸術センター[YCAM](2021)、豊田市美術館(2021)で新作を発表してきたツーニェン。本展では、作家のこれまでの歴史的探求の軌跡をたどるべく、最初期の作品から6点の映像インスタレーション作品とともに、国内初公開となる最新作が展示される。

会期:2024年4月6日〜7月7日
会場:東京都現代美術館 企画展示室 B2階
住所:東京都江東区三好4-1-1
電話番号:050-5541-8600
開館時間:10:00〜18:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(4月29日、5月6日は開館)、4月30日、5月7日
料金:一般 1500円  / 大学生・専門学校生・65 歳以上 1100円 / 中学・高校生 600円  / 小学生以下無料

OKETA COLLECTION「GOLDEN MEMORIES」(スパイラルガーデン)

 世界を旅し、アートフェアや海外のギャラリーなどを通して無数の作品と出会うなかで、⼀⽬惚れのように惹きつけられた作品をコレクションしてきた桶⽥俊⼆・聖⼦夫妻。そのコレクション展が、青山のスパイラルガーデンで開催される。

 桶田夫妻は2010年よりアートコレクションを開始。⾻董のコレクションから出発し、草間彌⽣の作品との出会いをきっかけに現代アートの本格的な収集を始めた。「OKETA COLLECTION」の展覧会は2019年から始まり、今年で6回目を迎える。今回のテーマは「Golden Memory」。 色褪せない作品に対しての記憶と特別な思い入れがあふれる展覧会になりそうだ。

会期:2024年4月6日~4月21日
会場:スパイラルガーデン
住所:東京都港区南青山5-6-23
電話番号:03-3498-1171
開館時間:11:00~20:00(閉館時間は変更される可能性あり。当⽇の営業時間は、Spiral Webを確認のこと)
休館日:無休
料金:無料

アンゼルム・キーファー「Opus Magnum」(ファーガス・マカフリー東京

展示風景より

 東京・青山にあるファーガス・マカフリー東京で、アンゼルム・キーファーの個展「Opus Magnum」が始まった。

 本展は、キーファーにとって1998年以来となる日本での個展。ガラスケースの作品と水彩画、計20点によって展示が構成される。また、12人の著名な執筆者によるエッセイや各作品についてのテキストを収めた160 ページの展覧会カタログも出版されので、あわせてチェックしたい(展示スペースの都合により、一度の入場者数は最大5名までとなる)。

会期:2024年4月2日〜6月29日
会場:ファーガス・マカフリー 東京
住所:東京都港区北青山3-5-9
開館時間:11:00~19:00
休館日:日月祝、4月5日
料金:無料