世界的にもっとも古い美術館のひとつであるイタリア・ローマのカピトリーノ美術館。その所蔵品を中心に、ローマ建国から古代の栄光、教皇たちの時代から近代まで、約70点の彫刻、絵画、版画などを通じて「永遠の都」と呼ばれるローマの歴史と芸術を紹介する展覧会「永遠の都ローマ展」が東京・上野の東京都美術館で開催される。会期は9月16日〜12月10日。
同館の始まりは、ルネサンス時代の教皇シクストゥス4世がローマ市民に4点の古代彫刻を寄贈したことにさかのぼる。そのコレクションからは、古代ローマ帝国の栄光を礎に、ヨーロッパにおける政治、宗教、文化の中心地として発展したローマの歩みが垣間見ることができる。
2023年は、日本の明治政府が派遣した「岩倉使節団」が同館を訪ねてから150周年に当たる。使節団の訪欧は、のちの日本の博物館施策に大きな影響を与えた。この節目の年に、同館のコレクションが初めてまとめて来日するのは貴重な機会となるだろう。