FIFAワールドカップで盛り上がりを見せるカタール。同国における多様な文化活動を監修、促進、奨励する、通年の文化活動プロジェクト「カタール・クリエイツ(Qatar Creates)」を展開するイスラム美術館が、同館敷地内で草間彌生の大規模な屋外展示「My Soul Blooms Forever」をスタートさせた。
本展は、カタールの「文化年(Years of Culture)」プログラムの10周年記念、また2012年の「カタール・日本文化年」のレガシーとして、2023年3月1日まで行われるもの。カタールで初めて公開される大型の作品が含まれており、色彩豊かで幻想的な植物や、象徴的な水玉模様のカボチャの立体造形などのインスタレーションを通して、アーティストの自然界に対する畏敬の念を表現しているという。
展示作品は、ドーハのコーニッシュに沿った小道の両側に植えられている数十本のナツメヤシに施された作品《Ascension of Polka Dots on the Trees》をはじめ、1300個のステンレス製の球体で構成される《Narcissus Garden》、アメリカ以外では初展示となる《Dancing Pumpkin》など9つの作品。
カタール博物館の議長、シェイカ・アル=マヤッサ・ビント・ハマド・ビン・カリファ・アル=サーニーは、「FIFAワールドカップカタール2022で世界中からいらっしゃる皆さんを迎えるために、世界で最も先見性を持つアーティストの一人である草間彌生氏の新しいインスタレーションによって、MIAパークは魔法のように生まれ変わりました」とのコメントを寄せている。
なおカタールでは現在、文化芸術に莫大な予算が投じられており、様々なミュージアムのほか、世界的アーティストらによるパブリック・アートも数多くコミッションされている。