マルチ・アーティストとしてのミュシャに着目。「ミュシャ展 マルチ・アーティストの先駆者」が京都で開催へ

アール・ヌーヴォーを代表する画家、アルフォンス・ミュシャ。その芸術からとくにデザインの仕事に着目し、マルチ・アーティストとしてのミュシャの姿をひも解く展覧会「ミュシャ展 マルチ・アーティストの先駆者」が京都で開催される。会期は2023年2月17日~3月26日。

 アール・ヌーヴォーを代表する画家として知られるアルフォンス・ミュシャ(1860〜1939)。その絵画作品に加え、グラフィックおよびプロダクトデザインなど、約160点の作品からミュシャの「マルチ・アーティスト」としてのすがたをひも解く展覧会「ミュシャ展 マルチ・アーティストの先駆者」が美術館「えき」KYOTOで開催される。会期は2023年2月17日~3月26日。

 本展は、チェコ在住のズデニェク・チマル博士のコレクションのなかからベル・エポックの時代を象徴するミュシャ芸術、とくにデザインの仕事に着目し、全5章構成で紹介するというもの。当時無名であったミュシャが挿絵画家としてスタートした頃の初期作品から、パリにてミュシャを有名画家へと押し上げた舞台『ジスモンダ』のポスターなどを紹介する1〜2章。アール・ヌーヴォーという消費文化の始まりにおいてミュシャが手がけたパッケージデザインや広告、宝飾品を紹介する3章に、ミュシャのプライベートの様子を写真や素描で紹介する4章。そして、チマル・コレクションのなかでもとくに貴重なミュシャによる《スラヴ叙事詩》の習作や『おばあさんのお話』(クサヴィエ・マルミエ著)の挿絵の原画6点など、素描や油絵のオリジナル作品を展示する5章で構成されている。

 有名なポスター作品のみならず、当時の人々の生活やプライベート、本の挿絵まで様々な角度からマルチ・アーティストとしてのミュシャの姿を垣間見ることができる本展。この機会にぜひ足を運びたい。

編集部

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