ゴッホの自画像に特化した世界初の展覧会。「Van Gogh Self-Portraits」が2022年にコートールド美術館で開催へ

フィンセント・ファン・ゴッホが制作した約32点の自画像のうち半分以上を紹介する展覧会「Van Gogh Self-Portraits」が、ロンドンのコートールド美術館で開催される。会期は2022年2月3日〜5月8日。

自画像(耳に包帯をしたもの) 1889 コートールド美術館蔵 (C) The Courtauld

 フィンセント・ファン・ゴッホの自画像に焦点を当てる世界初の展覧会「Van Gogh Self-Portraits」が、2022年2月3日〜5月8日にロンドンのコートールド美術館で開催される。

 ゴッホは、画家としての短い年月のあいだに約32点の自画像を制作した。本展では、同館所蔵の《自画像(耳に包帯をしたもの)》(1889)を中心に、15点以上の自画像を紹介する。

自画像(暗色のフェルト帽をかぶったもの) 1886-87 ゴッホ美術館蔵
自画像(灰色のフェルト帽をかぶったもの) 1887 アムステルダム国立美術館蔵

 出品作は、アムステルダムのゴッホ美術館やアムステルダム国立美術館、パリのオルセー美術館、ロンドンのナショナル・ギャラリーなど世界中の主要な美術館から集まるもので、初期の作品《自画像(暗色のフェルト帽をかぶったもの)》(1886-87)から亡くなる前の最後の自画像のひとつである《自画像(パレットを持ったもの)》(1889)までの作品を紹介し、ゴッホの自己表現の変遷をたどる。

 同館館長のデボラ・スワローは声明文で、「ゴッホのもっとも重要な自画像の保存者として、同種類の作品を一堂に会して展示する機会は、コートールドにとって非常にエキサイティングなものだ」とコメントしている。

自画像(麦わら帽をかぶったもの) 1887 デトロイト美術館蔵 Bridgeman Images
自画像(イーゼルの前のもの) 1888 ゴッホ美術館蔵

 なお、大規模な再開発のために2018年秋より休館している同館は、今年11月に再開予定。上述の《自画像(耳に包帯をしたもの)》は再開とともに同館の常設展示となり、今後数年間は貸し出されないという。

 真っ赤な髪や鋭い眼差しなど、一目でわかるゴッホの自画像。その全貌を一堂に鑑賞できる機会をお見逃しなく。

自画像 1887 シカゴ美術館蔵 Creative Commons Zero (CC0)
自画像(パレットを持ったもの) 1889 ワシントン・ナショナル・ギャラリー蔵

編集部

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