1986年に開館し、2017年4月に閉館した八戸市美術館が11月3日に新たな美術館として開館する。
この美術館は旧八戸市美術館を全面的に建て替えたもので、設計は西澤徹夫建築事務所・タカバンスタジオ設計共同体が担当。延床面積約4800平米、建築面積約3000平米で、敷地の中央には交流や活動の場となる「ジャイアントルーム」が設置される。館長は日本大学理工学部建築学科教授で建築家の佐藤慎也だ。
同館の開館記念企画となる「ギフト、ギフト、」は、八戸市を代表する祭りである「八戸三社大祭」を出発点とし、アートを通じて「ギフト」の精神を見つめるというもの。吉川由美(アートプロデューサー、八戸市新美術館運営検討委員会委員、八戸市新美術館建設工事設計者選定プロポーザル審査委員会委員)がディレクターを務め、空間設計・会場デザインは西澤徹夫、浅子佳英、森純平が担う。
参加作家は浅田政志、江頭誠、大澤未来、大西幹夫、KOSUGE1-16、田附勝、田村友一郎、 桝本佳子、向井山朋子などのアーティストのほか、会場デザインの西澤徹夫・浅子佳英・森純平も参加。また八戸ゆかりの鳥瞰図絵師・吉田初三郎の作品や浮世絵から新版画まで日本の伝統木版画を所蔵する八戸クリニック街かどミュージアムの浮世絵コレクションも加わる。開館記念は、全館を用いた展覧会とともに、「ジャイアントルーム」を中心に行われるプロジェクトで構成される。
なおこの開館に先立ち、8月〜9月にはプレ事業を実施するとしている。