音楽家であり映像作家の高木正勝による、7年ぶりとなる個展「星の時間」が、福岡の三菱地所アルティアムで開催される。会期は11月7日~12月13日。
高木は1979年京都生まれ。2001年から、ピアノを中心とした音楽と映像作品の制作を開始。スタジオジブリのドキュメンタリー映画『夢と狂気の王国』(砂田麻美監督、2013)や『おおかみこどもの雨と雪』(細田守監督、2012)などの映画音楽、CMの楽曲も多く手がけている。
13年には丹波地方の小さな里山に拠点を移し、自然の変化に寄り添い、近隣の人々と交流しながら音楽活動に専念。17年から「Marginalia」(マージナリア)と題したシリーズで、その日そのときの天候や鳥、虫の音と響き合うように奏でた楽曲を、不定期にウェブ上で公開している。18年には同シリーズからいくつかの曲に映像をつけ、5年ぶりとなる映像作品を制作した。
本展では、高木のこれまでの変遷をたどるように、初期から現在までの映像作品約10点を展示。月の引力による潮汐、人類とともにある動物、生命、宇宙など、より根源的なテーマを鋭い感覚で描き出した映像と、生命力に満ちた音楽は、見る者を強く引き込むことだろう。