ヨーロッパでの着物展としては初となる大規模展覧会「Kimono:Kyoto to Catwalk」が、8月27日よりロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館で再開する。本展は2月29日に開幕したものの、新型コロナウイルスの影響によるヴィクトリア&アルバート博物館の臨時休館にともない、3月中旬から中断状態となっていた。
本展では、17世紀と18世紀の着物や、国際的なデザイナーのファッション作品、そして映画やパフォーマンスの衣装などを紹介。また、現代デザイナーやスタイリストが着物に対する再解釈などを見ることもできる。
展覧会のハイライトとしては、人間国宝・森口邦彦が制作した着物をはじめ、ビョークが『ホモジェニック』のレコード・ジャケットで着用したアレキサンダー・マックイーンによる着物や、ジョン・モロが着物をモチーフに設計した『スター・ウォーズ』のオリジナル衣装、ジャン=ポール・グードやジョン・ガリアーノなどが着物からインスピレーションを受けたデザインなどが挙げられる。
これらの作品や本展のためにつくられた着物に加え、本展では、絵画、版画、アクセサリーなど合計約300点の作品を展示。時代を超えてつねに進化し続ける着物のスタイル、魅力および影響力を探求する。
なお同館は、休館中に5本の関連動画シリーズをオンラインで公開。本展の担当学芸員であるアンナ・ジャクソンは約30分におよぶギャラリー・ツアーで、目玉作品とその歴史、そして展覧会の舞台裏を紹介している。