やんツーは1984年生まれ、2009年多摩美術大学大学院デザイン専攻情報デザイン研究領域修了。デジタルメディアを基盤として、行為の主体を自律型の装置や外的要因に委ねることで人間の身体性をあぶり出し、表現の主体性を問う作品を手がけてきた。
そんなやんツーの個展「_playground」が、群馬・高崎のrin art associationで開催されている。会期は12月27日まで。
本展の軸となるのは、いくつかの機械学習プログラムを組み合わせて構築したシステムによって、あらゆる入力画像を仏画の特徴的な描線に変換し、抽象的な仏のイメージを生み出す新作ドローイングマシン。過去作のドローイングマシンによる抽象画などを含め、東洋的な信仰や祈りというテーマで再構成したインスタレーションを発表する。
本展でやんツーは、西洋思想をもとに構築された現代の「不可視の神」を東洋思想の象徴である仏の姿として表出させることを試み、「知」について非言語的に語り、その本質を考察することを試みる。
なお同会場の3階では、小林健太の個展「The Magician's Nephew」が同時開催中。
小林は1992年生まれ。撮影後の写真を画像処理ソフトで編集し、「写真とは何か」というテーマを追求してきた。本展では、写真は複数の世界との接触面であり、イメージの背後のまだ名もかたちもない空白地帯を写し出すことが可能なのではないかという期待を込め、身体運動や思考もコピー可能なデジタルメディアへの考察を深めた写真・映像作品を発表する。