真を写す=写真という問い。小林健太の個展がIMA galleryで開催中

自身の姿や日常風景を素材に、Photoshopなどであからさまな加工を施すといった試みを通して、「真を写す=写真」という問いに向き合ってきた小林健太。その個展「Rapid Eye Movement」が、東京・天王洲のIMA galleryで1月22日まで開催中だ。

小林健太 参考画像

 小林健太は1992年神奈川県生まれ。これまでの主な個展に「EVERYTHING NOW」(Stieglitz 19、ベルギー、2017)、「自動車昆虫論/美とはなにか」(G/P gallery、東京、2017)、「#photo」(G/P gallery、東京、2016年)。主なグループ展に「ハロー・ワールド ポスト・ヒューマン時代に向けて」(水戸芸術館、2018)、「GIVE ME YESTERDAY」(フォンダツィオーネ・プラダ・ミラノ、2016)、「新しいルーブ・ゴールド バーグ・マシーン」(KAYOKOYUKI・駒込倉庫、東京、2017)などがある。

 小林の作品の特徴は、様々なデバイスでとらえた自身の姿や日常風景の画像に施された、Photoshopなどの編集ツールによる加工。それは、「真を写す」とは何か、という問いとして写真をとらえ、その輪郭を縁取っていくための試みの一環だという。

 本展のステートメントの中で小林は、「情報空間の発展が、外在化した夢の拡大を意味するなら。僕は夢の輪郭に触れたいのかもしれない。その感触を確かめたいのかもしれない。ただ眼球だけがくるくる回る輪廻の中で。閉鎖された神経回路をこじ開けるべく、もがき続けろ!」と述べている。そのもがき続ける思考と試行の一端に触れたい。

編集部

Exhibition Ranking