香川県丸亀市に位置し、築330年あまりの歴史を持つ日本庭園・中津万象園。ここを舞台に、テクノロジーを駆使したサウンド・アートを手がけるevalaと、同分野の世界的パイオニアとして知られる鈴木昭男による展覧会「聴象発景」が開催される。
本展の見どころは、琵琶湖をかたどった池や「近江八景」になぞらえた8つの島を有する風光明媚な庭園と、それに寄り添うようなサウンドの数々。人工の自然や美観を内包する様々な「見立て」と、立体的な音響を楽しみたい。
evalaは江戸時代から続く日本最古の煎茶室「観潮楼」で、8.1チャンネルのサウンド・インスタレーションを発表。フィールドレコーディングによる庭園各所や瀬戸内の海の音を体感することができる。
そして鈴木は、世界各地で発表を続けてきた《点音(おとだて)》を庭園各所で展開。鑑賞者は地面に描かれたマークをたどりその上に立つことで、様々な音を聞き取ることができる。そのほかにも鈴木は、庭園内の丸亀美術館でも新作を発表予定。
瀬戸内国際芸術祭 秋会期(9月28日~11月24日)、岡山芸術交流(9月27日~11月24日)にあわせて開催される本展。芸術祭を楽しみながら、あわせて本展にも足を運んでみてはいかがだろうか。