日本の宝が帰ってくる。「ボストン美術館展 芸術×力」が2020年4月に東京都美術館で開催へ

東京都美術館で「ボストン美術館展 芸術×力」の開催が決定。本展にはボストン美術館のコレクションから、エジプト、ヨーロッパ、中国、日本など様々な地域で生み出された作品約60点が集結する。会期は2020年4月16日〜7月5日。

増山雪斎 孔雀 享和元(1801) Fenollosa-Weld Collection Photograph © Museum of Fine Arts, Boston

 ボストン美術館はボストン市民をはじめとする有志によって設立され、1876年のアメリカ独立100周年記念日に開館。アジア、ヨーロッパ、アメリカの美術をはじめ、古代から現代まで様々な作品を収集し、その百科事典的な幅の広さと質の高さで知られている。

 2020年に設立150周年を迎え、50万点におよぶ作品を収蔵するボストン美術館。そんな同館の豊かなコレクションを紹介する展覧会「ボストン美術館展 芸術×力」が来年4月、東京都美術館で開催される。

アンソニー・ファン・ダイク メアリー王女、チャールズ1世の娘 1637頃 Given in memory of Governor Alvan T. Fuller by the Fuller Foundation Photograph © Museum of Fine Arts, Boston

 その力を示し維持するため、芸術の力を利用した古今東西の権力者たち。威厳に満ちた肖像画は権力を強め、美しい工芸品は宮廷を彩った。本展では、そんな「力」とともにあった芸術の歴史にフォーカス。エジプト、ヨーロッパ、インド、中国、日本など様々な地域で生み出された約60点の作品が一堂に会する。

 とくに注目したいのは、「日本にあれば国宝」とも言われる《吉備大臣入唐絵巻》や《平治物語絵巻 三条殿夜討巻》。また、江戸時代に伊勢・長島藩の藩主であった増山雪斎による作品が修復・展示される。世界の至宝とともに、貴重な作品の「里帰り」も楽しみに待ちたい。

平治物語絵巻 三条殿夜討巻(部分) 鎌倉時代(13世紀後半) Fenollosa-Weld Collection Photograph © Museum of Fine Arts, Boston

編集部

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