2019.7.13

ジュリアン・オピーからミュシャまで、今週末に見たい3つの展覧会

今週スタートした展覧会のなかから、とくに注目したい3つをピックアップしてお届けする。この機会をお見逃しなく。

「ジュリアン・オピー Julian Opie」会場風景
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ジュリアン・オピーの現在形に注目。「ジュリアン・オピー Julian Opie」(東京オペラシティ アートギャラリー)

会場風景

 点と線という最小限の要素によって、生き生きとした人物像や風景を表現するジュリアン・オピー。その日本の美術館では11年ぶりとなる個展が7月10日、東京オペラシティ アートギャラリーにて幕を開けた。

 オピー自身がキュレーションに関わったという本展では、2018〜19年に制作された27点の作品を紹介。高さ6メートルもの巨大な平面作品、4面LEDの立体作品、20台ものLEDスクリーンをつなげた作品など、オピーならではの多種多様なメディウムが特徴だ。また2点のサウンド・アート作品もさながらBGMのように出品されているため、こちらもお聴き逃しなく。

会期:2019年7月10日〜9月23日
会場:東京オペラシティ アートギャラリー
住所:東京都新宿区西新宿3-20-2
電話番号:03-5777-8600
開館時間:11:00〜19:00(金土〜20:00)
休館日:月(祝日の場合は翌平日)、8月4日(全館休館日)
料金:一般 1200円 / 大学・高校生 800円 / 中学生以下無料

 

圧倒的なスケールで描かれる「生命体」を展観する。「加藤泉―LIKE A ROLLING SNOWBALL」(ハラ ミュージアム アーク)

ギャラリーAの展示風景より、《無題》(2014)

 ミステリアスで力強い「生命体」の表現を特徴とする加藤泉。昨年、北京のレッドブリック美術館で日本人として初の個展を開催し、アジア圏から大きな注目を集める加藤の個展「LIKE A ROLLING SNOWBALL」が、群馬・伊香保のハラ ミュージアム アークで7月13日に開幕した。

 1994年から2019年のあいだに制作された143点もの作品が4つの部屋を使って展示される本展。そのなかでも注目は、特別展示室「觀海庵」だ。原俊夫の曾祖父・原六郎(1842〜1933)が収集した古美術コレクションを中心に展示するこの部屋では、加藤の作品と古美術がコラボレーション。釣り好きの加藤がつくったルアーや草を活けたものなど、珍しい作品と出会うこともできる。

 なお、加藤の個展は東京・原美術館でも8⽉10⽇にスタートするためあわせてチェックしてほしい。

会期:2019年7⽉13日〜2020年1⽉13⽇
会場:ハラ ミュージアム アーク
住所:群⾺県渋川市⾦井2855-1
電話番号:0279-24-6585
開館時間:9:30〜16:30 ※⼊館は閉館の30分前まで
休館日:⽊、2020年1⽉1⽇(8⽉中は無休、1⽉2⽇は開館)
料金:⼀般 1100円 / 大学・高校⽣ 700円 / ⼩・中学⽣ 500円 / 70歳以上 550円 ※学期中の⼟曜⽇は群⾺県内の⼩・中学⽣の⼊館無料

 

時代を超えた魅力の秘密を紐解く。「みんなのミュシャ ミュシャからマンガへ  ―― 線の魔術」(Bunkamura ザ・ミュージアム)

展示風景より、左からアルフォンス・ミュシャ《ジスモンダ》(1894)、《ロレンザッチオ》(1896)

 華麗な曲線を使用した繊細な作風で、世界中で高い人気を誇っている画家、アルフォンス・ミュシャ。その着想の源や後世のアーティストに与えた影響に着目した展覧会「みんなのミュシャ ミュシャからマンガへ ―― 線の魔術」が、東京・渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで7月13日に開幕。

 本展では、ミュシャによるポスターやパステル、素描など100点以上の作品に加え、ミュシャが収集した美術・工芸品や蔵書、そしてミュシャの影響を受けた国内外のグラフィック・デザイナーやマンガ家の作品、およそ250点以上の作品が展示されている。その時代を超えた魅力を堪能してほしい。

会期:2019年7月13日~9月29日
会場:Bunkamura ザ・ミュージアム(渋谷・東急本店横)
住所:東京都渋谷区道玄坂2-24-1
電話番号:03-5777-8600
開館時間:10:00~18:00(金土〜21:00) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:7月16日、7月30日、9月10日
料金:一般 1600円 / 大学・高校生 1000円 / 中学生以下 700円